blog不動産の売却チラシは信用して良いのか?要注意チラシの見分け方を解説
郵便ポストにたびたび入っている売却物件募集のチラシ。スピード買取、高額査定、買取保証など思わず飛び付きたくなるキャッチコピーが躍っていますが、このような情報を真に受けても良いのでしょうか。ここでは少し注意が必要な売却物件募集チラシの特徴について、詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてください。
良くある宣伝文句
売却物件募集チラシに良く書かれている宣伝文句と、注意すべきポイントについて解説していきます。
当地域限定、当マンション限定
特定の地域やマンションを謳ったチラシには注意が必要です。このようなチラシをポスティングするのは、売主の関心を引き、人気の高いエリアの物件を確保したいから。なかでも「購入希望者がいます。当地域、当マンション限定で物件を急募」などというキャッチコピーが躍っている場合、実際にはそのようなお客様は存在していないケースがほとんどです。いざ売却を申し込むと、「残念ですが、チラシに掲載されたお客様は一足違いで他の物件を購入されてしまいました。」などと言われ、改めて買い手を探すことにもなりかねません。購入希望者がいるから、すぐ売れるだろうと期待して連絡すると、がっかりさせられる可能性が高いでしょう。
○○〇万円で売却可能
具体的な売却予算を載せ、見る人にあたかも高額で売れるような印象を与えるチラシには気を付けましょう。高値の売却予算を目にすると魅力的に思えますが、売却価格はあくまでも買い手との交渉の末に確定するもの。提示されている金額は、あくまでも可能性であって信憑性は低いと言えます。地域の相場と比べ、あまりにも高い売却価格を掲載しているチラシは疑ってかかりましょう。
買取保証
買取保証とは、一定期間不動産が売れなかった場合、不動産会社がその物件を買い取る仕組みのことです。期限が決まっているので計画が立てやすく、スピーディーに現金化できる反面、どうしても買取価格は安くなりがちです。また不動産会社を変更することができないため、事前にきちんと相見積もりを取り、どこの不動産会社と契約するか慎重に見極める必要があるでしょう。チラシに書かれた保証という言葉に安心し、焦って一社と契約するのは絶対にやめましょう。
無料査定
チラシに無料査定とあると、有料サービスを特別に無料で提供してくれるものと勘違いする方がいらっしゃるかもしれません。しかし売却を前提とした物件の査定は基本的に無料で利用できます。不動産会社が積極的に査定を行うのは、売り手と出来るだけ多く接点を持ち、売却物件を数多く確保しておきたいため。無料査定は、多くの不動産会社に依頼できるため、およその相場を把握するのにとても便利です。一方で相場とかけ離れた高額な査定額を提示してくる会社もあるため、その点に注意しながら上手に利用することをお勧めします。
高額査定
高額査定を提示してくれる不動産会社は、売り手側からすればとても魅力的に映るものです。しかしこれは物件を自社に集めるためのテクニック。相場より高い売却価格のまま売りに出せば、当然買い手側からは敬遠され、なかなか物件は売れません。結局、徐々に売却価格を下げざるを得なくなり、最終的にはその地域の相場に近い価格で売却することになるでしょう。査定額と実際に売れる価格は違うということを十分理解しておきましょう。
売却募集チラシをポスティングする理由
不動産会社はなぜ昔ながらのポスティングというやり方で、売却物件を募集し続けるのでしょうか。その理由は以下の通りです。
認知度アップ
何度も繰り返しチラシを目にすることで会社の認知度が上がり、親しみを持ってもらえるので、いざ不動産売却を考えた際に連絡をもらいやすくなります。
ほしい物件にピンポイントでアプローチできる
不動産会社の広告の多くがオンライン上に移行しているとはいえ、ほしい物件の所有者に直接アクセスするのは至難の技です。しかし狙った物件や人気エリアにチラシをポスティングすれば、確実に持ち主にアプローチすることができます。そのうえチラシにかかるコストは、一般的な広告費と比べ、かなり安いと言えるでしょう。
効率が良い
売却物件を確保し、その物件が売れれば不動産会社は確実に仲介手数料という利益を得ることができます。しかし買い手はどこの不動産会社から購入しても手数料は同じなので、より自分の条件に合った物件を紹介してくれた不動産会社から購入しようとします。売却の場合は確実に手数料が入りますが、購入の場合は、どれだけ手間暇をかけて物件を紹介しても、利益を得られるかどうかは不確実です。そんな理由から不動産会社は、少しでも多くの売り手を見つけるため、ポスティングに励んでいるわけです。
両手仲介狙い
両手仲介とは、1つの物件に対して売主と買主両方の仲介を同一の会社が行うことをいいます。両手仲介なら売主と買主両方から仲介手数料を受け取ることができますが、売主、買主どちらかだけの契約を仲介する片手仲介では、一方からしか仲介手数料を受け取ることができません。仲介手数料がたくさん得られる両手仲介を行いたい不動産会社は、できるだけ多くの売却物件を預かるため、売却物件募集チラシを投函しているのです。
売却物件募集チラシは規制の対象外
買い手に対して出す不動産広告は、宅地建物取引業法(宅建業法)をはじめとした様々なルールによって厳しく規制されています。しかし売り手に対する売却物件募集の広告には規制がないため、どうしても誤解を招くような表現や、誇大広告とも思えるような表現が散見されます。チラシの内容が本当かどうか見極めることはほぼ不可能ですし、規制の対象ではないため信憑性もかなり低いと言わざるを得ません。不動産会社も物件を確保しなければ利益を出すことが難しいため必死です。売却物件募集チラシを見る時は、そのようなことを踏まえ慎重に目を通す必要があります。
地域の事情に精通しているケースも!
頻繁に売却物件募集のチラシを投函してくる不動産会社は、どれも信用できない会社なのでしょうか。そう決めつけるのは少し早計かもしれません。実は頻繁にポスティング行っている不動産会社は、地域に根ざした会社が多く、地元の不動産事情に詳しい可能性が高いからです。そのような会社は地域の相場を正確に把握しているので、かなり正確な査定をしてくれるでしょう。また地元で長く営業しているため、地域住民から信頼され、実際に不動産の購入を検討している方が相談に訪れるケースも少なくありません。
怪しいチラシに騙されないために
不動産の売却を何度も経験する方は稀でしょう。依頼する不動産会社によって価格が大きく異なるため、不動産会社選びは慎重の上にも慎重を期すべきです。不動産の売却を検討している時に、急募、高額査定などの謳い文句が書かれたチラシを目にすると、すぐにでも連絡したくなるかもしれません。しかし良く確認せずに電話をかけるのだけは絶対にやめておきましょう。チラシはあくまでも売却の参考と考え、まずは地域の売却相場や不動産会社などをリサーチし、しっかりと現状を把握するのが先です。『わかりやすく・ていねいに』がモットーの不動産売却サポート関西株式会社では、遠方の実家や、処分に困っている空き家をお持ちの方に、不動産をより良く売るためのアドバイスをご提供しております。不動産の売却なら、売却後の住み替えまでトータルでサポートする不動産売却サポート関西株式会社に、どうぞお任せください。