blog住宅ローンを滞納した時の売却方法【任意売却とは?競売とは?】
人生では予期せぬ出来事がつきもの。住宅ローンを組んだ方がローンの返済をできなくなることもあります。そうすると金融機関は住宅ローンを回収すべく、自宅を差し押さえて競売にかけます。しかし、競売は一般市場と異なる売却方法のため不動産の所有者にも、金融機関にもデメリットが多い方法です。
住宅ローンの返済が難しくなったら、速やかに金融機関へ返済計画の見直しを相談しましょう。金融機関に相談しても返済が困難な場合、特にローン債務が不動産売却後も残るようであれば、任意売却の検討をおすすめします。
任意売却とは?
住宅ローン等の借入金を返済できなくなった場合、金融機関の同意を得て売却することができます。これを「任意売却」と呼びます。
債務者(住宅ローンなどで借入をしている人)が住宅ローンを滞納・延滞すると、「期限の利益」と呼ばれるローンを分割で返済する権利を失い、残りの住宅ローンを一括で返済しなければなりません。一括返済ができない場合、金融機関は担保としている不動産を強制的に売却する「競売」で、貸したお金を回収できます。
競売は、債権者(金融機関)が所有者・連帯保証人の意向と関係なく不動産売却を裁判所に申し立て、正当性が認められた場合に裁判所がその権限で強制的に売却することです。この方法だと一般市場よりかなり低い金額で売却されるので、金融機関としてもより多くの債権を回収するために、基本的には任意売却に応じてくれます。
任意売却を行うメリットとデメリット
任意売却を行うと、ローンの返済ができなくなった自宅などを競売にかけられる前に売却できます。
メリット |
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デメリット |
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任意売却の流れ
1.住宅ローン滞納、督促やローン契約破棄予告
滞納があると、金融機関から手紙や電話で督促があります。
滞納が3ヶ月以上になると、金融機関は「事故債権」とみなし、おおよそ半年の滞納で回収不能と判断して任意売却交渉へ入ります。
2. 一括返済請求と競売予告
滞納が3ヶ月以上になると、金融機関が信用情報機関にその登録を行います。ローン契約は破棄され、「一括返済請求」として残債を一括で支払うよう求められます。
3. 任意売却
債権者(金融機関など)との交渉のうえ、売却活動に入ります。通常3ヶ月の期間を設け、売却を進めますが、その間売主として内覧などにご協力いただく必要があります。
4. 売買成立・残債務交渉
購入者が決まったら買主と売買契約を結び、引渡しの時期を交渉します。不動産の売却が決定したら、決済日までの期間に売却後に残った残債務について債権者と交渉して支払額や振り込み方法など最終調整に入ります。
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競売とは?
金融機関によって担保となった自宅などの不動産を強制的に売却する手段が「競売」です。所有者の同意なしに裁判所が所有者の代わりとなってオークション形式で物件の購入者(最高価買受人)を決定します。しかし、自宅が競売にかけられるとメリットよりもデメリットの方が大きいため、ローンの返済が立ち行かなくなったら速やかに任意売却へと踏み切ることを強くおすすめします。
競売を行うメリットデメリット
メリット |
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デメリット |
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競売の流れ
1.一括返済請求〜競売予告、競売開始決定
住宅ローンを滞納してしまい、督促だけでなくローンの契約破棄予告を経ると、債務者は金融機関から一括返済を請求されます。この時点で返済ができないと、金融機関や保証会社などの債権者が裁判所に競売の申し立てを行います。正当性が認められると、裁判所から「不動産競売開始決定通知」が特別送達で届きます。
2. 現況調査
「現況調査のための連絡書」が届き、裁判所の執行官などによって競売対象の不動産に現況調査が行われます。執行官には強い権限があるため、拒否することはできません。
現況調査では執行官と不動産鑑定士が室内外の状態を調査・写真撮影するほか、物件について質問もされます。現況調査から1〜2ヶ月で評価書が裁判所に備えられます。
3. 入札通知〜競売物件情報公開
「入札期間」「開札期日」「売却決定期日」「売却基準価格」が記された「期間入札の通知」が届きます。競売開始決定からこの通知が届くまでは約3~6ヶ月ほど。
官報や不動産情報サイトで競売物件の情報が公開され、入札期間中に落札希望者によって入札されます。
4. 開札・売却許可決定
開札期日に最高額で入札した人が落札者となり、購入権利を得ます。その審査後、売却許可が決定されます。競売を取り下げる場合は、開札の前日までに裁判所が債権者からの取り下げを受け付ける必要があります。
なお、競売開始から売却許可決定までは、最短で4ヶ月ほどが最近の傾向です。
5. 売却代金納付・所有権移転
落札者が代金を納付すると、物件の所有権が落札者に移転するので、そのタイミングで物件を明け渡さなければなりません。所有権移転までは競売開始決定から6〜8ヶ月ほどです。
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